だいだい通信

脱臼のウソ・ホント

脱臼とは、関節を形作っている骨と骨の位置関係が失われた状態の事です。

脱臼するとブラブラする!?

脱臼というと、関節がはずれてブラブラとぶら下がるイメージがありますが、実際はその逆で、関節は動かなくなってしまいます。
はずれた骨は周囲の緊張した筋肉によって引っ張られ、その抵抗でがっちりと固定されてしまう為です。
女性に多いアゴの脱臼だと口が空いたまま閉じなくなりますし、肩や肘の脱臼であれば一定の角度から動かせなくなります。

脱臼は、はめれば治る!?

脱臼は、はずれた骨を元に戻せば完治するわけではありません。
骨がはずれた時に関節を包む膜や靭帯などの周囲組織が一緒に損傷するので、それを治す為にギプスや包帯などで一定期間の固定をしなくてはなりません。
その後、癒着した関節や弱った筋肉のリハビリをする必要があります。
リハビリも含めて1か月以上かかることも珍しくないのです。
小児の肘の亜脱臼(肘内障)は例外で、はめればすぐに治ります。

脱臼は繰り返す!?

一度起こった脱臼をちゃんと治さないと、軽い力で繰り返し脱臼を起こすようになります。
治療を中断したり固定が不十分だと、関節を固定している靭帯がたるんでしまうからです。
何度も繰り返す脱臼を「反復性脱臼」と呼び、肩やアゴなどにみられます。
フィギュアスケートの安藤美姫さんや大相撲の千代の富士は肩を繰り返し脱臼しリハビリに悩まされたそうです。
伸びきった靭帯を後から縮めることはできないので、最初に脱臼をした際にしっかりと治すことが大切です。

脱臼は痛い!?

脱臼するときには関節を包む膜が破れる事も多いのですが、この膜には多くに神経があるため、脱臼には強い痛みがあります。
漫画などでははずれた骨を自分ではめて治す…といったシーンもありますが、脱臼は強い痛みを伴うので自分で治すのは難しいでしょう。
靭帯が伸びきった反復性脱臼では自分で治す方もいるようですが、脱臼は靭帯、軟骨、筋肉なども同時に損傷することがあるので、場合によっては脱臼は骨折よりも痛いといわれます。

脱臼は男性に多い!?

脱臼はスポーツや肉体労働の機会が多い若い男性に多く発生し、女性に比べて4~5倍も多くみられます。
男性は骨が丈夫なので、外力が加わったときに力が関節に伝わり脱臼してしまうのです。
男性よりも骨が柔らかい女性や小児は、同じような外力が加わったときには脱臼よりも骨折になることが多いです。
例外的に、アゴの脱臼(顎関節脱臼)だけは比較的女性に多く発生します。(女性の方が男性よりも関節のくぼみが浅い為)

ケガ以外でも脱臼は起こる!?

大きな外力が加わらなくても脱臼は起こります。

  • 半身麻痺などで筋肉の固定力が失われた場合
  • 関節炎などで関節が無い部から拡張した場合
  • 関節リウマチなどで骨が変形した場合

などです。
いずれも原因となった病気を優先的に治療しなくてはいけません。

「骨がはずれた~」という患者さん

よく、肩や膝などに違和感を感じて、「骨が外れてるんじゃないか!?」と心配される方もいますが、自分で動かせるようであれば大丈夫です。
脱臼をすると強い痛みと共に関節が変形し、自分では動かせなくなります。
ただ、靭帯や軟骨などの組織損傷や、関節の隙間に物が挟まっている場合もありますから、痛みや違和感を感じたらお早めにご相談に来ていただくことをおすすめします。

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