オンラインで何ができるのか⁉
コロナ禍での新しい流れとして、リモートワークなどのオンラインで物事を完結させる仕組みが多くなってきています。
接骨院業界でも、感染が拡大している都市部ではインターネットを使ったオンライン診療を取り入れている接骨院も出てきているようです。
当院でもインターネットではありませんが、電話での問い合わせで症状についての相談を頂くことがままあります。
ただ、実際見てみないとはっきりしたことは分からない、というのが正直なところです。
同様に、患者さんからご家族やお知り合いの症状について聞かれることも良くありますが、やはり実際にご本人に直接会って診てみないと無責任にコメントできません。
というのも、患者さんのお話と実際の状態が一致しないことが多々あるからです。
例えば、患者さんから「足が腫れている」という訴えがあっても、炎症を起こして腫れているのではなく、水が溜まったむくみだったという事はよくあります。
肘が痛いと来院されて診てみると、実際は五十肩が原因で肘がうずいていたということも。
患者さんから自分は腰のヘルニアだと申告があっても、特に診断を受けたわけではなく自己診断だったという事もあります。
他にも、お電話で「温めた方がいいのか?冷やした方がいいのか?」と聞かれることもありますが、どちらの状態かは実際に触って腫れや熱感を診てみないと判断できません。
痛みの感覚は患者さん自身にも分かりにくい感覚ですし、「ここ」が痛い、「こう」すると痛い、というのはオンライン上では伝わりづらいものです。
オンライン診療とはいいますが、実際は画面上で話をしても、得られる情報が少ないので問診に時間がかかる上、徒手検査ができないので正しい判断が難しく、症状を見逃す危険もあります。
対面で患者さんと接することで、歩き方、症状を悪化させている動作、姿勢、動きのクセなどの全身も含めて見ないと総合的な判断はできません。
患者さんのお話はとても重要で、様々な情報が詰まっています。
お仕事内容や生活習慣から治療のヒントが見つかることも良くあります。
ですが、それらの情報は実際にお身体の状態を確認してこそ生かされるものです。
画面(電話)越しや又聞きの情報だと正しく判断材料にできないのです。
接骨院でオンライン診療というのは面白い取り組みですが、できることは慢性的な症状や生活習慣に関してのアドバイスにとどまります。
やはり対面での状態確認や施術は必要不可欠です。
これは病院でのオンライン診療でも課題と言われています。
症状について相談のお電話を下さる方のお気持ちを察するに、
- 接骨院選びで失敗したくない
- 他で治療を受けたが治らなかった
- 治療内容や料金がわからなくて怖い
といった懸念があるのかもしれません。初めての接骨院だとなおさら不安でしょう。
もしお時間があれば、来院していただいて話をするだけでも結構です。
対面でお話を聞かせてもらえれば、状態の確認や治療方針についてお伝え出来ます。
施術のメニューファイルをご覧いただいたり、医療機器の説明もさせていただきますし、サポーターや運動器具のカタログもご覧いただけます。
施術を受けられる患者さんが優先にはなりますが、来院していただければ私も時間の許す限りご相談を受けたいと思います。
密を避けての問い合わせであれば、混雑しない時間帯に予約を入れていただくことも可能です。
ネット予約もできますので、すでに当院で施術を受けられている皆様もどうぞご活用ください。
ホームページでの一方的な情報発信や、電話などでのオンライン診療には限界があるので、症状改善の為には来院していただいて対面でお話をするのが一番です。
もちろん、消毒・清掃・換気などの衛生対策は徹底しておりますので、マスクや手指消毒などのご協力をお願い致します。