デスクワークが多い・・・
つい足を組んでしまう・・・
なぜ足を組むのか?
足を組むという動作は、片方の足を支えにした楽な姿勢です。
つまり、つい足を組んで座ってしまう人は、姿勢を保つための筋肉が衰えているといえます。
足を組むこと自体が悪いのではなく、姿勢を保つ筋力が弱って姿勢が保てなくなった結果、足を組むという不良姿勢に頼ってしまいがちになるのです。
よく身体の左右差を気にされる方がいらっしゃいますが、身体の左右差というのはあって当たり前のものです。
人には左右の聞き手利き足があり、左右の身体の使い方には差があります。
その結果、筋肉や骨の発達度合いにも差が生まれます。
身の周りを見渡してみても、家の間取りから仕事の作業内容、車の運転に至るまで、私たちの環境は完全に左右非対称ですから、身体の筋肉の緊張や関節の動く範囲にも左右差が生まれるのは自然なことなのです。
私たちの身体はこのわずかな左右差を無意識のうちに調整してバランスをとって生きているのですが、左右差が大きくなり過ぎると負担のかかる場所に偏りが生じて痛みや姿勢悪化などの症状が表れます。
足を組む姿勢がクセになって頼りきった状態というのは、自己補正できないほど身体のコンディションが崩れているサインなのです。
いつも同じ側の足を組んでしまうという方は、それだけ左右差が強くなっていてバランスが崩れた状態にあります。
他にも、
といった動作も同じで、身体の使い方がアンバランスで自分の身体を支えられなくなった結果です。
普段スポーツをしている人でも、つい足を組んでしまう人は筋肉のバランスが崩れている場合があります。
足を組むと骨盤はゆがむのか?
足を組んでも、骨そのものが形を変えて歪むという事はありません。
骨盤は上半身や内臓を支えるしっかりとした土台なので、粘土や積み木のように簡単に形を変えるものではないからです。
ただ、姿勢を保つ筋肉が弱かったり筋肉のバランスが悪くなると、外見では骨盤がゆがんで見えてしまいます。
また、足を組んで長時間座っていると骨盤が後ろに傾いて腰から背中が丸くなり、いわゆる猫背姿勢になります。
「筋力低下」と「姿勢悪化」は骨盤をゆがんで見せるだけでなく、結果として慢性腰痛・下半身のだるさ・代謝不良による下半身太り・血行不良による冷えとむくみ・・・などの骨盤周辺の症状の原因にもなります。
様々な症状が骨盤と関連付けられるのはこのような理由があったのです。
やっぱり足は組まない方が良い?
足を組む姿勢に頼ってしまっているという事は、筋肉のバランスが悪化しているという事です。
腰痛や肩こりなどを引き起こしやすい状態なので、そのままにしておくのは良くありません。
ただ、無理に足を組まないように気を付けたとしても、身体がアンバランスな状態のままだと根本解決にはなりません。
「足を組まないようにする」というよりは、筋肉と関節のバランスを整えて「足を組まなくてもいられるような身体にする」のが正解です。
当院では、まず体のバランスを整えてフラットな状態に戻し、その状態をキープするためのストレッチやエクササイズを指導しています。
ちなみに、いつもと反対側の足を組んで座ってもリセットされるわけではありません。
足を組んでしまう原因も人によって違うので、ご自身の骨盤のバランスが気になっていたり、慢性的な腰痛・肩こりにお悩みの方は一度ご相談ください。思わぬところに原因があるかもしれません。