だいだい通信

電気治療でやけどした!?

患部を温めると気持ちが良いですよね。
だいだい接骨院でも温熱治療器をかけると、みなさん「ポカポカしていいね~…眠くなってくる~」と好評です。
体を温めると血行が促進されて治癒力が活性化しますからね。

でも、患者さんからこんなお話を聞いた事があります。
「私の友達が病院で電気をかけたら、やけどをして大変な目に合ったんだって!」
服も焦げてしまい、やけどの治療でまた病院通いになってしまったりと、散々だったとか。

お話を聞くと、どうやら使われた電気治療器は「マイクロ波」という温熱治療機器のようです。
マイクロ波は電子レンジと同じ仕組みで、体に強い電磁波を当てて温める機械で、たくさんの医療機関で使われています。マイクロ波には体の深部を温める効果があるのですが、絶対に当ててはいけない部位があるので注意が必要です。

一番気を付けなければいけないのが、体内にボルトや人工関節などの金属がある場合。
このような患者さんにマイクロ波は厳禁!です。
電子レンジに金属の皿を入れてしまった場合を想像してみてください。
バチバチッと火花が散って大変な事になりますよね。体内に金属がある患者さんにマイクロ波を当てると、それと同じ事が体の中で起こってしまいます。…恐ろしいですね。
もちろん心臓にペースメーカーが入っている場合も絶対に使ってはいけません。誤作動を起こしてしまいます。

やけどをしてしまったご友人の方の場合、体内に金属は入っていなかったようですが、「ラメ入りの洋服」を着ていたそうです。金属製の繊維や装飾・染料にマイクロ波が当たり、発熱してしまう事もあるのです。

他にも、子供の骨にマイクロ波を照射すると骨の成長を阻害するので絶対に当ててはいけません。お子さんが整形や接骨院に通っている場合でも、マイクロ波以外での温熱治療を選択するべきです。

また、内生殖器や胎児に照射するのも厳禁です。妊婦さんで腰が痛いという場合にもマイクロ波は使わない方が良いですし、股関節が痛いという患者さんにも内生殖器が近いので控えた方が良いでしょう。生理に伴う腰痛も、温めると楽になりますがマイクロ波は使えませんね。

医療事故を防ぐためにも、医療機関側は医療機器の特性をしっかりと理解し、問診とカルテ確認を徹底しなければなりません。
ちなみに、だいだい接骨院で使っている温熱治療器はマイクロ波ではなく赤外線で温める仕組みです。太陽光に近い光なので、日向ぼっこをしているようにポカポカと緩やかに温まります。
赤外線ならばマイクロ波のような禁忌事項が無いので、体内に金属やペースメーカーが入っていても問題無く使用できます。
もちろん、お子さんや妊婦さんにも安心して使うことができます。

医療機器や施術にはたくさんの種類がありますが、だいだい接骨院の機械や治療法は、私が「自分の家族にも安心して使えるか?」という事を念頭にして選択し、患者さんに施術しています。