中年太りは嘘だった⁉
中年になると代謝が悪くなって脂肪がつきやすくなる、いわゆる「中年太り」になると思われています。
しかし、アメリカのデューク大学の研究チームは、29カ国を対象に、生後8日〜95歳までの人、計6421名の代謝を調べたところ、20代〜50代の間は代謝が安定し、低下することなく横ばいになっていたという結果が出ました(科学雑誌サイエンスに掲載)。
つまり中年になると太りやすくなるというのは間違いだったということです。
代謝については様々な要因がありますが、中年太りの背景には食生活や運動習慣が大きく関わっていそうです。
「年をとって代謝が落ちたから太っちゃった」という言い訳は通用しなくなるかも⁉
マッサージの効果が科学的に解明された⁉
マッサージを受けて身体が楽になった!ケガが早く治った!という声を患者さんからいただきますが、マッサージがなぜ効果があるのか?という研究もされています。
ハーバード大学の研究で、損傷した筋肉にマッサージ刺激を与えると、筋肉の再生速度が2倍になり、瘢痕組織(いわゆる古傷)が残りにくくなることを発見しました。
これは炎症の原因となる物質や用済みの細胞を洗い流すことで修復のサイクルが早まった結果です。
マッサージ開始のタイミングは炎症から3日後が一番効果的だとのことです。
これは当院の治療方針と全く一致していて、ぎっくり腰や寝違いの場合、痛みが起こってから72時間(3日間)は炎症をコントロールし、マッサージはそれ以降に行うことで治りが早くなります。
不要物質が患部に留まることで症状が長期化するので、痛くなったらすぐ来てくださいね。
筋トレは1日5分で OK⁉
健康のためにたくさん運動をしなければいけないと思うとハードルが高いですよね。
ですが東北大学、早稲田大学、九州大学の研究によれば、1週間に30分~60分の範囲で筋トレをすると死亡・心血管疾患・がんのリスク減少の効果が最も高かったという結果になりました。
やりすぎると逆効果になるという結果も出ていますが、1日あたり5分~10分の筋トレと考えれば負担なく続けられそうですね。
健康維持の筋トレには下半身の筋肉を鍛えるのがおすすめです。
だいだい接骨院では、イスを使ったスクワットを指導しています。
アイシングは筋肉の回復を遅らせる⁉
スポーツでは運動後にアイシングをする場面をよく見ます。
しかし、神戸大学、千葉工業大学の最新研究により、筋損傷に対するアイシングは筋組織の再生を遅らせることが判明したのです。
激しい運動後に起こる炎症は組織の修復のために必要なものなのですが、それをアイシングで押さえ込んでしまうと筋肉の回復を遅くしてしまうのです。
血管も縮むので、血流が少なくなり疲労回復も遅れてしまいます。
当院でもセルフケアでむやみにアイシングをしないように指導しています。
ただ、アイシングが効果的な状態もあり、自己判断では難しい場合が多いので、ボディケアで迷ったらお早めにお立ち寄りください。
貧乏ゆすりで健康に⁉
行儀が悪い行動である貧乏ゆすり。
実はこれが健康に効果的な行為だったという研究があります。イ
ギリスのロンドン大学とリース大学の12年にわたる研究で、座っている時間が長い人のうち、貧乏ゆすり頻繁にする人は死亡リスクが37%も低下したと発表しました。
これは足の血液の循環が改善されたり、ゆすり運動の効果でむくみやエコノミー症候群の改善がみられた結果です。
血糖値の改善や脂肪燃焼効果も認められているそうなので、座りっぱなしで運動不足を感じている方は(周りに配慮して)貧乏ゆすりをしてみましょう。
足のむくみや冷え性の方には効果的です。
当院でも膝や股関節のリハビリとして貧乏ゆすりをおすすめしています(ジグリングというリハビリ法)。
ケガ=安静は時代遅れになっている⁉
捻挫や肉離れなどの対処法として以前は安静が常識でしたが、最新のスポーツ医学ではケガの回復を早めるための提唱として、安静とアイシングが除外されています。
安静の代わりに「数日間は痛みを伴う活動を避ける」程度にして徐々に運動負荷を上げていき、痛くない程度に運動することで血流が増えて組織の修復が早まると言われています。
他にも「楽観思考を持つ」「状態や治療に関して患者に教育する」「抗炎症薬(シップや痛み止め)を避ける」といったことが怪我の回復を早めると研究結果から導き出されています。
当院でもシップは多用せず安静時に痛い時だけ使う、痛みが出ない運動は積極的に行う、といった指導をしています。
健康分野の研究は新情報が日々更新されていきます。
有益な情報を常に取り入れ、施術を通して患者さんに還元していきたいと思います。